吉田耕三理事長は11月29日、岸田首相との首脳会談などの公務のために来日したベトナムのヴォー・ヴァン・トゥオン国家主席(H.E. Mr. Vo Van Thuong, President of the Socialist Republic of Viet Nam)及び同令夫人が主催し、赤坂迎賓館離宮で開催された朝食会に出席しました。今回このような場を設けられたのは、トゥオン国家主席が、2011年にJICEが実施する対日理解促進交流プログラム「JENESYS」の「ベトナム若手政治家訪日団招へいプログラム」に参加し、秋田県仙北市でホームステイをしたことにさかのぼります。当時のことを大変印象深く思われていたトゥオン国家主席は、今回の訪日にあたり、仙北市のホストファミリーと再会したいとの強い要望を出され、JICEが関係者と調整を重ねた結果、トゥオン国家主席がホストファミリーを迎賓館での朝食会に招待するかたちで旧交を温めることになったものです。
トゥオン国家主席は、自身の国際交流の体験を通じて、「人と人との交流が非常に大事で、そのことが国家の関係においても深いところでつながっていくことに役立つ」ということを強く信念としてお持ちになり、2023年3月に国家主席に就任後初めての訪日に際し、短い公賓としての滞在期間中に迎賓館で朝食会を催していただき、ホストファミリーとともに吉田理事長やベトナムからの訪日団員らが参加し、盛大に催されました。
トゥオン国家主席は会合の席上でも国際交流の重要性について強調されました。トゥオン国家主席が2011年にJICEの国際交流プログラムに参加したのは43歳のときとのことでしたが、「その年齢くらいまでにホームステイをしないと出世に妨げになりますよ。」と冗談を言うくらい、ホームステイをはじめとする人と人との交流は人格形成や世界観を広げていくためには大事だということを朝食会に参加した人たちの前でお話くださいました。
今回招待された仙北市のホストファミリーである佐藤さんご夫妻、ソーラン節を教えた清家さんとの会話では、トゥオン国家主席は、佐藤さんに雪道での歩き方を教わったこと、清家さんがお別れの時に泣いてくれたことなど、当時のことを鮮明に覚えていました。佐藤さんからは当時の数々の思い出がつまった写真をアルバムにまとめ、トゥオン国家主席にお渡ししていました。今回の面会の様子は日本・ベトナム両国でマスコミにも取り上げられましたが、特にベトナム側では大々的に取り上げられました*。
JENESYSの参加者が一国の指導者になることは、青少年交流の重要性を示しています。JICEは日本とベトナム、そしてアジアと世界の発展と安定に向けた青少年交流を実施していきます。
*ベトナムでの報道例:Viet Nam Government News 電子版
Chủ tịch nước gặp gỡ các gia đình tham gia Chương trình giao lưu thanh niên Việt Nam – Nhật Bản (baochinhphu.vn)