2023年5月29日から8月1日にかけて、アラブ首長国連邦(UAE)の大学生向けインターンシップ・プログラムを実施しました。
JICEは経済産業省の支援を受けて、UAEを対象に教育分野や人材育成に関する様々なプログラムを実施しています。インターンシップ・プログラムもその一環で、UAEの大学や日本企業・機関とも協力しながら2012年度から実施しており、今年で12年目となる基幹プログラムです。UAE学生に日本企業でのインターンシップの機会を提供することで、インターンシップの単位取得が必須となっているUAEの大学教育へ貢献する とともに、同国で推進されている労働力の自国民化政策にも貢献するプログラムとして実践的な知識と能力を身につけ、かつ日本企業文化を理解するUAE学生を育成し、UAE政府と日本企業側双方のニーズに対応することを目的としています。
今年度のプログラムは4年ぶりの対面実施となりましたが、新たな試みとして参加する学生や受入企業のニーズに合わせ、プログラムの実施場所を、①日本のみ、②UAEのみ、③日本とUAE双方、と3パターンから選択できるようにしました。その結果、高等技術大学(HCT)、カリファ科学技術大学(KU)及びザイ―ド大学(ZU)から13名のUAE学生が選抜されるとともに、過去最大の8つの企業・機関が受入れを行いました。
5月28日、日本で実施されるインターンシップに参加するUAE学生11名が来日し、翌日から日本語講座や日本文化・ビジネスマナー講義など1週間の基礎研修を受けました。その後の8週間はそれぞれの受入企業で討論や視察を交えた実践的なカリキュラムを受け、互いに切磋琢磨する時間を過ごしました。
8月2日に東京で開催した報告会では、シハブ・アハマド・アル・ファヒーム駐日UAE特命全権大使をはじめ、経済産業省、受入企業の関係者の方々のご出席のもと、日本でのインターンシップに参加したUAE学生8名が本プログラムの成果を報告しました。アル・ファヒーム大使は、ご自身が20年前に日本で同様の経験をしたことに触れながら「両国間の架け橋となり、知識を深め、アンバサダーを増やすことが大切です」と述べられ、さらに発表した一人ひとりに対して質問や激励のコメントをいただきました。
8月9日のアブダビでの報告会は、磯俣秋男駐UAE特命全権大使をはじめ、現地大学、受入日系企業の関係者の方々にご出席いただき、UAEでインターンシップに参加した学生5名が報告を行いました。磯俣大使からは日本とUAEとの教育・人材育成分野での協力強化の重要性について述べられ、インターンシップに参加したUAE学生を激励されました。
ご指導・ご協力頂きました受入企業・機関の皆様、その他関係者の皆様に心からの感謝の意を表します。JICEは来年度も本プログラムが日本・UAE双方にとって更に実りあるものになるよう、より一層努力して参ります。
<受入企業・機関(五十音順)>
・ 株式会社竹中製作所/Takenaka Middle East LLC
・ 株式会社堀場製作所
・ JFEスチール株式会社/AL Gharbia Pipe Company LLC
・ ジャパン石油開発株式会社(INPEXグループ)
・ Daikin Middle East and Africa FZE
・ 三菱重工コンプレッサ株式会社(三菱重工グループ)
・ Yokogawa UAE Industry - Sole Proprietorship L.L.C