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平成29年度 ファハド国王石油鉱物大学訪日研修

中東 国際研修

JICEは在京サウジアラビア王国大使館文化部を通して、ファハド国王石油鉱物大学(King Fahd University of Petroleum & Minerals、以下KFUPM)より依頼を受け、平成29年3月30日~4月8日の日程で同大学訪日研修を実施しました。
KFUPMは1963年に開校されたサウジアラビアに25校ある国立大学のひとつで所在地はDhahran(ダーラン)。現在の学生数は10,000人を超え、応用機械工学、応用電機工学、石油工学、応用化学工学、産業システム工学他、15の学部があり、科学技術分野において世界的にもハイレベルの大学として認知されています。
今年で第7回目となる本研修では、「1.著名な企業にて最新鋭の技術並びに製造現場を見学し知見を深めること」、「2.科学・技術系大学の研究室にて研究者や学生と交流し視野を広げること」、「3.日本文化体験」を目的とし、24名の引率教員および学生が参加しました。

今回の研修で、研修生一行は日揮株式会社、日産横浜工場、コマツ茨城工場、日立建機、島津製作所、酉島製作所などを訪れ、各企業の事業案内、製品の特性、中東を中心としたビジネス展開実績についての講義に熱心に耳を傾け、工業内やショールーム見学では生産と開発方法、製造ラインに関する知識を深めました。また、研修生は、来日前に訪問先についてよく調べており、予定の時間が過ぎるほど、質疑応答や意見交換が熱心に行われました。

電気通信大学、立命館大学の大学訪問においては、レーザーやロボット製造、太陽電池の研修室を訪問し、在籍する日本人学生・留学生と意見交換を行い、「自身の共同研究に役立つ知識を得た」、「日本の大学のシステムや生活についての多くの疑問が解決された」との声が寄せられました。

研修生アンケートの結果には、「最先端の技術やアジア・世界で有数のシェアを誇る製品を所有する企業での見学を通じ、多くの新しい知識を得た」、「訪問先企業の組織構造、使命、ビジョンや日本人の行動、文化、さらには文化に根ざした規律は、自国の組織の発展のために役立つと思った」とあり、研修生にとって、学習効果の高いプログラムを実施することができました。

本研修での経験を、研修生が今後の人生に大いに生かして活躍することを願い、JICEは、 今後とも関係機関と連携の下、中東の人材育成事業に取り組んでまいります。

研修事業部 国際研修課 佐藤奈々絵

日揮株式会社訪問
駐日サウジアラビア大使館文化部表敬
(左:大使館 カーリド・イブン・アブドルラフマン・アルファラハーン 文化アタッシェ、右:研修生代表 バーブサイル・ムハンマド・オマル・A.博士)
研修生代表より記念品の贈呈
(左:オマル博士、右:JICE山野理事長)
JICEでの集合写真
(中段中央:JICE山野幸子理事長、上段右から4番目:電気通信大学 情報理工学研究所 岸本哲夫准教授、上段右から5番目:研修生代表 オマル博士)
日立建機 常陸那珂臨港工場 訪問
島津製作所 ショールームにて
酉島製作所 工場内見学